このクリエイターがすごい!

漫画家、アニメーター、イラストレーター、サウンドクリエイター、作家。この人の作品はすごい!と思うクリエイターを紹介していきます。

【漫画家】鶴吉繪理の哲学・その世界(最終回)

こんにちは!ぐるぐるのーぶるです!

いよいよ東京の多摩美術大学に入学した鶴吉繪理さん。大学の専攻は銅版画。

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鶴吉繪理さんの銅版画作品。

サークルなどには入らず、日本の各地を旅してまわっていたそうです。

鶴吉繪理作品に見られる祭事・神社

(聞き手:ぐ、鶴吉繪理:鶴)

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ぐ「これは、どんなお話ですか?」

鶴「はい、これはある女の子が旅に出た先で神社の狐に出会ってというようなお話です」

ぐ「鶴吉さんの作品には神社や祠、各地のお祭りなどがよく登場しますが、何かこだわりがあるんですか?」

鶴「そうですね。神社が特に好きです。デザインが素敵だという点ももちろんあるんですが。地元が長崎で平和などについて考える機会が多かったんですけれども。戦争の奥には必ずといっていいほど宗教が関わっていますよね。自分の神様が一番だというような争い。神社は、いろいろなところに神様がいるんだよ、という考え方でとても温かい感じがして好きなんです」

COMITIAに出展し始めて

鶴「最初は友だちと一緒にお祭りをテーマに漫画描かない?みたいな感じで『絵金祭り』をテーマに描かせていただきました」

ぐ「絵金ってなんですか?」

鶴「絵金さんというあだ名の高知の藩のお抱え浮世絵師がいまして。その絵金さんの描いた屏風を夏の夜に路上に出してろうそくの明かりで鑑賞するというお祭りで、なんだか異世界に通じているみたいだなと思って漫画を描きました」

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COMITIA101(2012年)のティアズマガジンCOMITIAの公式フリーペーパー)に掲載されたイラスト

漫画で食べたいと思い続けた

漫画で食べていきたいという想いを持ち続けてきた鶴吉繪理さん。多摩美術大学を卒業して1ヶ月~2ヶ月後に「講談社スカウトFes」というコンペに出していた作品が講談社デザート編集部の目にとまりメッセージを受け取ったそう。それから講談社ザ・デザートの担当さんとやりとりをしながらスマートフォンゲームの会社で働く毎日。卒業してからちょうど1年経った頃から3~4ヶ月に1回のペースで雑誌「ザ・デザート(現在休刊中)」で読み切り(40P)を発表していました。もっとも印象に残っている作品は「ザ・デザート」(2015年11月号)に掲載された「かみさまになった彼」だといいます。鶴吉繪理さんのずっと描きたかった祭りがテーマで、なおかつこの祭りは実際に鶴吉さんの地元である長崎県にある祭りで愛着があるのだそう。

 

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私もこんな恋してみたい!というコメントが嬉しかった

熊本県山鹿灯籠祭りをテーマにした漫画「よへほよへほ」をpixivで公開している鶴吉繪理さん。この山鹿灯籠祭りの漫画を読んだ読者のかたからは「私もこんな恋してみたいです!」や「私の地元のことを描いてくれて嬉しいです!」というコメントをいただいたことが嬉しかったとのこと。動画では読みづらい台詞もpixivならゆっくりと読めておすすめです!ぜひpixivでごらんください!

 

youtu.be

漫画「よへほよへほ」

新刊「藍に染まる病」は漫画家・鶴吉繪理作品の集大成

2016年10月23日(日)に東京ビッグサイトで行われるCOMITIA118で発売予定の新刊「藍に染まる病」はこれまでの鶴吉繪理の感覚が研磨され、詰め込まれた一冊になりそうです。私もまだネームの段階までしかみていませんが、間違いなく鶴吉繪理の代表的な作品となるでしょう。

今回で鶴吉繪理特集も終わりです。あとは実際にCOMITIA118に足を運んで、実物を手に取ってみてください!!

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鶴吉繪理

長崎県出身。多摩美術大学卒業後、講談社「ザ・デザート」で3ヶ月に1作品程度の頻度で読み切りを発表。現在は、1023日(日)のCOMITIA118で発表予定の新作原稿を執筆中。

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